よくS&P500と対比される
オルカンの解説です。
初めて目にした人は
何の事だろうと思いますよね。
全世界株式、オールカントリーを略して
オルカンです。
eMAXIS Slime 全世界株式(オールカントリー)
を指します。
オルカンとS&P500は投資家からの
評価が高い指標です。
投資信託の買い付けランキングでも
いつも上位にいます。
インデックス投資によって投資の
ハードルはグッと下がっています。
だからこそぼくはなぜその銘柄に投資したのか
根拠を大事にしています。
今回の解説でみなさんも投資に対しての
根拠を持てるようになれば
うれしいです。
1,対象となる指標はMSCI ACWI
上でも触れましたが、
オルカンはインデックスファンドです。
何度も聞いているかもしれませんが、
インデックスファンドというのは
指数への連動を目指すファンド。
対比でアクティブファンド
というものがあります。
アクティブファンドは
指数を上回ることを目指したファンド。
これだけ聞くとアクティブファンドのほうが
よさそうに聞こえますが、
長期的には、7~9割のアクティブファンドは
インデックスファンドに負けている
ということなんです。
1~3割はインデックスファンドに勝っている
ということの裏返しではありますが、
それを見つけることができないからこそ
インデックスファンドなんです。
オルカンの解説に戻りますが
作成、公表しているのは
モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル
S&P500の構成銘柄が
アメリカ企業だけなのに対して
オルカンの対象国は
先進国23ヵ国
新興国24ヵ国
投資対象数は約2900銘柄
株式市場の時価総額のうち、85%を
カバーしています。
この指数は時価総額加重型を採用しています。
もう少し言うと
浮動株調整後 時価総額加重平均
浮動株というのは
実際に市場で売買される可能性の高い株式
反対に固定株というのは
親会社が持っていたり、政府が持っていたり
実質的に取引できない株のことを言います。
なので、銘柄への加重割合を決めるのは
浮動株がどれくらいあるかを
考慮してからということです。
時価総額加重平均というのは
時価総額大きい銘柄には多く投資する
時価総額が小さい銘柄には少なく投資する
こういう仕組みになっています。
時価総額というのは
株価×株式数
時価総額が大きい会社=人気のある企業
人気のある企業ほど多く組み入れる
ということですね。
これが時価総額加重平均です。
上図で1900年時点では
イギリス25%
アメリカ15%
しかし2017年時点で
イギリス6%
アメリカ51%
このように、強い国には多く投資して
弱くなれば少なくする。
効率的なポートフォリオに
自動で調整してくれます。
2,小型株は含まない
オルカンの投資対象になるのは
上場企業だけです。
上場企業を時価総額順で
上位70%に入る大型株
中位15%に入る中型株
この二つだけが投資対象です。
3,フロンティア市場は含まない
MSCIは世界の株式市場を3つに区分しています。
先進国、新興国、フロンティア
フロンティア市場は新興国と比べて
国が小さく株式市場が未成熟、
株取引の流動性が低い。
そう定義しています。
全世界と言ってもそういった国は含みません。
これらの国の企業がすごい成長しても
銘柄選定には含まれないということです。
4,スタンドアローン市場は含まない
スタンドアローン市場に分類されている国は
海外投資家は投資できないなど
資本規制が厳しく、
流動性が著しく低い。という国です。
貧困、内線、紛争などの
大きな問題を抱えた国とかですね。
カントリーリスクが高すぎて、
投資不適格というわけです。
最近外されたと言えば
想像がつくかもしれませんが
ロシアはスタンドアローン市場に
格下げされています。
自動的にオルカンの投資対象からも
外されています。
かわいそうですが、ウクライナも
スタンドアローン市場に分類されます。
このようにオルカンの投資先は
定期的にメンテされています。
ぼくたちが投資した後は
何もしなくていいというわけです。
ちなみに今の構成です。
5,1987年以来のリターンは年率約7.6%
全世界株式の名の通り、
世界中の投資適格な銘柄を
選定しているオルカン。
どれくらいのリターンがあったのか。
過去10年のリターンは年率8.54%
1987年以来のリターンは年率7.64%
最大損失はリーマンショック時、
高値から58%のマイナスです。
ぼくは一貫してインデックスは
長期投資だと言っています。
10年、15年と投資すれば
年利5~8%で運用できることになります。
もちろんこれは過去のデータから言えることで
未来は誰にもわかりません。
しかし、インデックス投資は再現性。
落ち着いて投資していきましょう。
ちなみにMSCI ACWIの
配当利回りは約2.3%ですが
オルカンは分配金はでません。
すべて再投資されます。
しっかり複利の効果を効かせられます。
6,現在の投資先の比率
全世界といえど強いのはやはりアメリカです。
全体の6割を占めています。
若い人が多く、先進国では数少ない人口増加国。
政治も安定していて地政学的に
戦争にも巻き込まれにくい。
金融法制が整備されていて
将来的にも有力な投資先です。
もう少し踏み込んでみると
投資先の9割は先進国、1割が新興国です。
この辺りも頭に入れておくといいですね。
参考までに
やはり時代を反映していますね。
7,コストが最安級で指数との乖離が少ない
コスト。意外と目を向けない人も多いのが
コストなのですが、これを無視すると
指数の成績が8%なのに
インデックスファンドの成績は7%だった。
なんてことがありうるんです。
指数を再現する過程で様々な
コストがかかります。
人件費、売買手数料、監査報酬等です。
コストを比較してみると
eMAXIS Slime 全世界株式(オールカントリー) 0.1144%
つみたて全世界株式 0.22%
全世界株式インデックスファンド 0.528%
ずいぶん差がありますよね。
たかが、0.4%ではありません。
長期投資ではこの差があとあと
大きな差になります。
MSCI ACWIに連動する投資信託では
オルカンが最安級です。
運用もしっかりしているので乖離も小さいです。
ちゃんとした投資信託を選ぶことも大切です。
最後まで読んでいただいて
ありがとうございます。
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